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フリーランスが「特定受託事業者」に該当する場合で、
発注する側が「特定業務委託事業者」となる場合のときで、
委託期間が6か月以上の場合>
(1)解除・契約不更新の事前予告義務
この場合、
契約の解除又は不更新をしようとするときは、下記の例外事由に該当するときを除いて、
解除日又は契約満了日から30日前までにその旨を、
書面、ファックス、メール、SMS、SNSにおけるメッセージ機能等のいずれかにより、
契約の解除をすること又は契約不更新となることを予告しなければなりません。
【予告が不要となる例外的な場合】
①災害その他やむを得ない事由により予告することが困難な場合
②フリーランスに再委託している場合で、元委託側の事業者の契約解除等により直ちに解除せざるを得ない場合
③委託期間が30日以下である場合
④特定受託事業者の責めに帰すべき事由により直ちに契約の解除をすることが必要であると認められる場合
⑤基本契約がある場合で、フリーランスの事情で相当な期間、個別契約が締結されていない場合
注意すべき点として、この義務は、
業務委託契約等において、一定の事由がある場合に事前予告なく契約を解除できると定めていた場合においても、直ちに同条の事前予告が不要となるものではないとしており、上記例外事由に該当する場合に限り、事前予告が不要になるとされている点です。
つまり、
下記の様な解除条項や反社条項(反社会的勢力に該当する場合は即時に解除できる条項)
を契約で定めて、30日前の予告なく解除しようとした場合にも、当然に30日前の予告義務が不要にならないため、個々に上記例外に該当するかを検討する必要があるということです(この点は、
パブコメでも言及されていますので、興味ある方はご覧ください)。
【解除条項の具体例】※このような条項を定めたからといって直ちに予告義務が不要とならない
第●条(解除)
甲及び乙は、相手方が次の各号の1つに該当したときは、催告なしに直ちに、本契約の全部又は一部を解除することができる。
(1)本契約に違反し、相当の期間を定めて相手方に対して、その是正を求めたにも関わらず、相手方がその違反を是正しないとき
(2)相手方の信用、名誉又は相互の信頼関係を傷つける行為をしたとき
(3)破産手続、民事再生手続、会社更生手続、その他倒産手続の開始の申立があったとき
(4)差押え、仮差押え、仮処分、競売申立、租税滞納処分、その他これに準ずる手続があったとき
そのため、発注する側の事業者においては、今後、以下の様な対応をする必要があるので留意しましょう。
・契約期間満了前に解除する場合には、たとえ契約上の解除事由に該当しても、個々の事情ごとに、予告義務の対象になるか検討する
・契約更新しないで終了する場合は、予告を行う
(2)解除・契約不更新の理由開示義務
発注する側の事業者に予告義務がある場合(
(1)に該当する場合)で、
予告がされた日から契約が満了するまでの間に、フリーランス側が解除の理由を請求したときは、発注する側の事業者は、例外となる場合(①第三者の利益を害するおそれがある場合、②他の法令に違反することとなる場合)を除いて、
書面、ファックス、メール、SMS、SNSにおけるメッセージ機能等のいずれかにより、遅滞なく、解除の理由を開示しなければなりません。
発注する側の事業者に予告義務がない場合(
(1)に該当しない場合)、理由開示の義務を負いませんが、予告義務がある場合には、解除予告がされていないときでもフリーランス側は解除理由の請求を行うことができますので、この点も留意が必要です。
上記を踏まえた具体的対応は以下のとおりです。
【具体的対応】
・(契約書の定めにかかわらず)解除する場合・契約を更新しない場合には、30日前に書面やメール等により、その旨を予告するよう、事業者内のフローを変更する
・契約書の定めに従って解除する場合も、それがフリーランス法上、予告が不要であるかを都度検討する
・30日前の予告義務が課されるフリーランスから解除・不更新の理由を求められた場合には、その旨を開示するための書面やメール等の雛形を用意等する